派遣と出向の違い

出向

出向には、在籍型出向と移籍型出向の2種類があり、主な違いは下記の通りです。

種類出向労働者の雇用契約出向契約の期間満了後
在籍型出向出向元と出向先の両方とある出向労働者は出向元に戻る
移籍型出向出向先のみ出向労働者は出向元に戻らない

派遣と出向の違い

労働者派遣の定義(派遣法第2条第1項)
①自社(派遣会社)の雇用する労働者を
②派遣先の指揮命令によって
③派遣先のために就業させることをいい、
④派遣先に対して派遣労働者を雇用することを約束するものは含まない

在籍型出向は、出向先との間に雇用関係があるため④の定義に違反する。
移籍型出向は、自社との雇用契約がないため①の定義に違反します。

出向と認められるための判断要素

①業として行われるものではないこと
 →出向させた対価として利益を得る場合は事業目的に該当する。
②業務提携や技術指導、関連会社間の人事交流等を目的とする出向契約に基づくものであること
③在籍出向の場合は、出向元と出向先とが適切な労務管理上の責任を負担すること
 →在籍型出向の場合は、出向中は出向先の就業規則等に従い勤務することが求められる。
 ※労働者派遣の場合は、派遣会社(出向元)の就業規則に従って勤務する
④名称は出向であっても、実質的に労働者派遣や職業紹介にあたるものではないこと

実質が労働者派遣や職業紹介とみなされる出向については、違法な事業とみなされ、是正や処分の対象となります。

出典:人材派遣業・紹介業許可申請・設立運営ハンドブック、日本法令

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